自転車対原付バイクの接触事故で後遺障害14級認定
認容額 | 191万3793円 |
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年齢 | 45歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 給食調理員 |
傷病名 | 頚椎捻挫、右膝蓋骨骨折、右膝靱帯損傷、全身打撲、右中指MP関節打撲、左上一番歯完全脱臼、左上二・三番歯歯冠破折、右上一番歯亜脱臼、下唇裂傷、咽頭腫脹等 |
後遺障害等級 | 14級 |
判決日 | 平成25年10月18日 |
裁判所 | 千葉地方裁判所 |

交通事故の概要
本件は、平成20年4月4日午前8時5分頃、千葉県市川市柏井町2丁目1438番地先路上にて起こった事故である。
加害者は、本件道路を東進していたところ、前方左側の被害者の運転する自転車に気付いて急ブレーキをかけたが間に合わず、加害者運転の原動機付自転車(原付バイク)の前輪部分が被害者自転車の前輪部分に衝突した。
被害者の入通院治療の経過
本件事故当日の平成20年4月4日から、症状固定の平成22年4月8日まで、B大学病院(整形外科、耳鼻科、口腔外科)、C接骨院、Dクリニック等に通院して治療を受けた(通院実日数356日)。
その間、平成20年9月11日~12日、平成21年1月8日~9日の合計4日間、B大学病院(口腔外科)に入院した。
後遺障害の内容
本件事故による被害者の後遺障害は、右膝痛等の「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)のみ認められた。
判決の概要
①加害者は、被害者自転車が本件交差点に出てくる瞬間を現認しておらず、気が付いた時には被害者自転車が目の前にいたと供述しており、ブレーキをかけた瞬間、被害者が自転車をこいでいたか否かの記憶も曖昧であり、見通しが悪い本件交差点付近において、前方の安全を十分確認する注意義務を怠った過失があるといえる。
また、被害者は、狭路である本件私道から広路である本件道路に進入したものであるところ、本件私道の右側端を通行して本件交差点の内側を小回りに右折したことが認められるから、衝突前に停止していたとはいえ、被害者にも、自転車について定められた右折方法をとらなかったという過失があるといわざるを得ない。
②上記の被害者及び加害者の責任及び過失の内容・程度等を総合的に勘案すれば、本件事故に係る被害者の過失割合は、30%と認めるのが相当である。
③本件事故により、被害者は合計777万3426円の損害を被ったものと認められた。
したがって、加害者が負うべき損害賠償の額は、過失相殺による上記損害の70%の金額から既払金の369万7605円を控除した金額(174万3793円)及び弁護士費用(17万円を相当額と認める。)の合計191万3793円となる。
認容された損害額の内訳
治療関係費 | 333万486円 |
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通院交通費 | 16万4866円 |
慰謝料 | 183万6000円 |
後遺障害慰謝料 | 240万円 |
既払金 | -369万7605円 |
過失相殺 | -233万2027円 |
※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。