自転車と車の衝突事故により、後遺障害等級併合1級
認容額 | 3億2337万5512円 |
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年齢 | 60歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 兼業主婦 |
傷病名 | 脳挫傷,くも膜下出血,右鎖骨骨折,歯根破損 |
後遺障害等級 | 1級 |
判決日 | 平成18年4月11日 |
裁判所 | 千葉地方裁判所 |
交通事故の概要
本件事故は、平成13年6月27日午前9時10分ころ千葉県浦安市舞浜2丁目46番5号先路上において、被害者運転の自転車が横断歩道上を横断中、自転車の進行方向右側から道路を走行してきた加害者運転の自動車が衝突し、被害者は脳挫傷,くも膜下出血等の傷害を負い、後遺障害等級について併合1級に認定された事故である。
被害者の入通院治療の経過
被害者は本件事故後、次のとおり入通院治療を受け、平成14年11月1日に症状が固定した。
①順天堂大学医学部附属順天堂浦安病院
平成13年6月27日から同年11月5日まで入院
平成14年2月5日から同年10月25日まで通院
②国立身体障害者リハビリテーションセンター病院
平成13年11月5日から平成14年2月3日入院
③等々力歯科クリニック
平成14年3月5日から、判決日である平成18年4月11日時点で未だ通院中である。
後遺障害の内容
被害者は本件事故による後遺障害について、後遺障害等級認定において、次のとおり認定された。
①頭部外傷に起因する左不全麻痺、体幹失調、知的機能低下等の精神症状等について、「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの」として、後遺障害等級の2級3号。
②視野障害について、「両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの」として、後遺障害等級9級3号。
③歯牙障害について、「7歯以上に対し歯科補綴を加えたもの」として、後遺障害等級12級3号。
上記を総合し、後遺障害等級併合1級が認められた。
判決の概要
裁判所は、加害者運転の自動車の速度超過は加害者の重過失といえること、
横断歩道における被害者運転の自転車の走行速度はゆっくりとした速度で、自転車運転者としては横断歩道を通行することで他の歩行者と同様に注意を向けてくれると信頼するのが通常であること等から、被害者には過失がないと判断した。
その結果、被害者及び被害者家族に対し、3億2337万5512円及びこれに対する平成13年6月27日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払いをするよう、加害者に命じた。
認容された損害額の内訳
治療関係費 | 1130万5390円 |
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入院付添費 | 144万3000円 |
入院雑費 | 33万3000円 |
通院交通費 | 23万0924円 |
通院付添費 | 216万8000円 |
将来介護費 | 8521万8899円 |
休業損害 | 475万7652円 |
逸失利益 | 3304万8211円 |
慰謝料 | 3150万円 |
介護ベッド代 | 70万1208円 |
介護用嵩上げ台購入費 | 13万7644円 |
家屋改造費用(バリアフリー化のため) | 307万6101円 |
※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。